GRUBのインストール、基本設定
GRUBとはGNUのブートローダであり、OS選択メニューやコンソール操作ができる強力なブートローダです。
また、GRUBはファイルシステムを理解するため、LILOのように設定ファイル編集後やカーネル再構築にvmlinuzファイルの位置を反映させる必要がありません。
GRUBのインストール方法はいくつかありますが簡単な方法を紹介します。まず最新版のGRUBをダウンロードします。  grub-0.93.tar.gz
次にダウンロードしたファイルを展開します。
#tar zxvf grub-0.93.tar.gz
展開先のディレクトリに移動し、コンパイルします。
# cd grub-0.93
# ./configure
# make
次に起動ディスクを作成します。Windowsでも/boot/grub/menu.lstを編集できるようにFDをFATでフォーマットし、 stage1/stage1,stage2/stage2,docs/menu.lstを/boot/grubにコピーします。
# mkfs -n /dev/fd0
# mkdir -p /mnt/floppy/boot/grub
# cp stage1/stage1 stage2/stage2 docs/menu.lst /mnt/floppy/boot/grub/
grubを実行し、stage1ファイルをFDの先頭に書き込みます。
# grub/grub
    GRUB  version 0.91  (640K lower / 3072K upper memory)

 [ Minimal BASH-like line editing is supported.  For the first word, TAB
   lists possible command completions.  Anywhere else TAB lists the possible
   completions of a device/filename. ]

grub > root (fd0) ←/boot/grub/stage2ファイルのあるデバイスを指定する
grub > setup (fd0) ←先頭番地にstage1ファイルを書き込むデバイスを指定する
grub > quit
次にFD内の/boot/grub/menu.lstを自分の環境に合わせて編集します。

/boot/grub/menu.lst
# Boot automatically after 30 secs.
timeout 30
# By default, boot the first entry.
default 0
# Fallback to the second entry.
fallback 1

# Linux
title Turbolinux8
root   (hd0,2)
kernel /boot/vmlinuz root=/dev/hda2

# Windows
title= WindowsXP
root= (hd0,0)
makeactive
chainloader= +1

# Floppy
title Floppy
root (fd0)
chainloader +1
上記1段落は全体の定義であり、この場合は2段落目のtitleでLinuxの定義、3段落目のtitleでWindowsの定義が記述されています。
また()内の記述は(デバイス名,パーティション位置)です。

作成した起動ディスクで再起動するとOS選択メニューが表示されるので起動できるか試してください。

起動できない場合は起動できないOSを選択した状態で[E]キーを押してメニュー編集モードに移るので間違っていると思われる箇所を修正して下さい。
(/boot/grub/menu.lstには反映されなため起動後修正する。)

またOS選択メニューで[c]キーを押すことでコマンドモードに移るので[Tab]キーによる補完機能で確認することもできます。
grub > root (hd0,2)
grub > kernel /vmlinuz ro root=/dev/hda2
grun > boot
起動できたら修正箇所を/mnt/floppy/boot/grub/menu.lstを開き編集します。

全て正常に起動できたら、FDの内容を/boot/grubにコピーします。
# mount -t vfat /dev/fd0 /mnt/floppy
# cp -r /mnt/floppy/boot/grub /boot
次にgrubを実行し、GRUBでマルチブートするならMBRに、NTLDRでマルチブートしているならLinuxの/パーティション(bootを分けているならbootパーティション)の先頭にstage1を書き込みます。

GRUBでマルチブート
# grub/grub
grub > root (hd0,2) ←Linuxの/パーティション(bootパーティションを分けているならbootパーティション)
grub > setup (hd0) ←MBR(マスターブートレコード)にstage1を書き込む
grub > quit
NTLDRでマルチブート
# grub/grub
grub > root (hd0,2) ←Linuxの/パーティション(bootパーティションを分けているならbootパーティション)
grub > setup (hd0,2) ←Linuxの/パーティション(bootパーティションを分けているならbootパーティション)にstage1を書き込む
grub > quit
以上で設定完了です。(起動ディスクをドライブから取り出し保管して下さい。)再起動後GRUBのOS選択メニューから起動できます。
GRUBの設定ファイル
GRUBの設定ファイルは/boot/grub/menu.lst(/boot/grub/grub.conf)である。(WindowsXPとTurbolinux8のマルチブート環境)

/boot/grub/menu.lst
# Boot automatically after 30 secs.
timeout 30
# By default, boot the first entry.
default 0
# Fallback to the second entry.
fallback 1

# Linux
title Turbolinux8
root   (hd0,2)
kernel /boot/vmlinuz root=/dev/hda2

# Windows
title= WindowsXP
root= (hd0,0)
makeactive
chainloader= +1

# Floppy
title Floppy
root (fd0)
chainloader +1
上記1段落目は全体の定義であり、この場合は2段落目のtitleでLinuxの定義、3段落目のtitleでWindowsの定義が記述されています。
また()内の記述は(デバイス名,パーティション位置)である。


起動時のOS選択メニューの選択までの時間を変更する
「timeout」の値を変更します。(秒単位)


デフォルトで起動させるOSを変更する
「default」の値を変更する。(titleの順番に0,1,2…となる)


起動時のOS選択メニューを非表示にする
「hiddenmenu」を記述する。
これで「timeout」で設定した期間後に「default」で設定したOSが起動する。
OS選択メニューを表示させたい場合は「timeout」の期間内に [ Esc ] キーを押します。

OS選択メニュー時に背景画像をつける
まず背景にしたい適当な画像をxpm形式に変換します。
#convert -geometry 640x480 -colors 14 hogehoge.jpg hogehoge.xpm
次にgzipでxpmファイルを圧縮します。
#gzip hogehoge.xpm
このgzipファイルを/boot/grub/ディレクトリにコピーします。
#copy hogehoge.xpm.gz /boot/grub/hogehoge.xpm.gz
最後に/boot/grub/grub.confの「splashimage」の値をこの場合は"(hd0,2)/boot/grub/hogehoge.xpm.gz"に変更します。
# Boot automatically after 30 secs.
timeout 30
# By default, boot the first entry.
default 0
# Fallback to the second entry.
fallback 1
# Backgroud Image
splashimage=(hd0,2)/boot/grub/hogehoge.xpm.gz

GRUBにパスワードを設定する
GRUBにパスワードを設定すると、OS選択メニュー時の編集モードやGRUBコマンドの操作にパスワードが必要になります。
またOSの起動にもパスワードが必要にすることもできる。まず/boot/grub/menu.lstを開き、「default」あたりに
# Boot automatically after 30 secs.
timeout 30
# By default, boot the first entry.
default 0
# Fallback to the second entry.
fallback 1
# Password.
password パスワードを入力します
下線部を追加します。以上で編集モードやGRUBコマンドの操作にパスワードが必要になります。
またOSの起動にもパスワードが必要にするには、制限をかけたいOSの「title」以下に

# Linux
title Turbolinux8
lock
root   (hd0,2)
kernel /boot/vmlinuz root=/dev/hda2
下線部を追加します。これでLinuxの起動にパスワードが必要になります。

GRUBのパスワードを暗号化する
パスワードをMD5で暗号化するにはまずLinuxを起動し、GRUBを実行します。

#grub
次にmd5cryptコマンドを実行します。
grub>md5crypt
Password: パスワードを入力します
Encrypted: $1$IJfVL/$fzh2oc3gxfK.sgo8rZPIC.
上記下線部をコピーし、/boot/grub/menu.lstを開いて
# This file was converted from /etc/lilo.conf by gilo-0.91-9.
timeout 15
default 0
password --md5 $1$IJfVL/$fzh2oc3gxfK.sgo8rZPIC.
fallback 1
splashimage (hd0,2)/boot/grub/splash.xpm.gz
# keymap for jp106
下線部を追加します。(先ほどコピーしたものをペーストする)以上で完了です。

起動ディスクを作成する
Windowsでも/boot/grub/menu.lstを編集できるようにFDをFATでフォーマットし、/boot/grubをFDにコピーします。
# mkfs -n /dev/fd0
# mkdir -p /mnt/floppy/boot
# cp -r /boot/grub /mnt/floppy/boot/
grubを実行し、stage1ファイルをFDの先頭に書き込みます。
# grub/grub
grub > root (fd0) ←/boot/grub/stage2ファイルのあるデバイスを指定する
grub > setup (fd0) ←先頭番地にstage1ファイルを書き込むデバイスを指定する
grub > quit
以上で完了です。